前記事の『こま田』の翌日。
しかし気つけば9日も経ってしまっていました。

 

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『レストラン リュウ』です。
正直、予約するにあたり、少々面倒なお店だなと思いました。
予約の電話をできる時間が限られていたり、スタートの時間が決まったいたり。
でもそれは後に、奥様と2人で切り盛りする上での、ギリギリのラインだと分かりました。

 

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私は美味しいものをいただくので、ハンドルキーパーに徹します。
夫は好きなドリンクを存分に飲んでください。

ちなみに、ノンアルコールの『洋梨のスパークリングカクテル』は絶品でございました。

 

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冷たいスープは、地元産アンデスレッドとモロヘイヤのヴィシソワーズ。
あえて、真ん中がシャーベット状のキンキン加減。
外が死ぬほど暑かったので、冷たさが身体に染み入ります。
もちろん沁み入るのは冷たさだけではなく、その味わいも。
甘さはなくジャガイモの滋味深さとモロヘイヤのとろみ。
この一品で、いきなり先制パンチを食らいました。

 

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前菜は蓮の葉をイメージした器で。
あ、言い忘れていましたが、器もほとんどがご店主作。
それぞれに思い入れがあるようです。

で、肝心な内容。
冬瓜のターメリック煮、九十九里カボチャのムース、トマトのコンポート、そうめん南瓜、オクラ、キュウリのゼリー寄せ赤紫蘇ととんぶり。
シマシマの蕪は『ゴルゴ』、ちょっとくせのある味わいです。
あとはハモン・セラーノに、自家製ハム、豚肉のゼリー寄せ山椒添え。
フォアグラ。

どれも食べ終わるのが惜しいほど美味しいです!
フォアグラは黒胡椒が効き、ブランデーの芳醇な香りが。

 

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ご店主作の、可愛らしい蚊取りブタちゃんの中には、豚のテリーヌ。
意外にもフレッシュな味わいで臭みもなく。
デジョンの粒マスタードが効果的でした。

 

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『命のブイヨン』を使ったリゾット!
鶏ムネ肉をポシェし、季節の香草バジルペーストを添えています。
こ、こ、これが・・・本当に感動するほど美味しかったのです!
何この旨味!?
何この風味!?
これを食べるためだけに、ここに来ても良いくらい美味しい!

 

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と、その感動の理由を、ご店主自ら教えて下さいました。
確かに、この旨味の方程式は理解できます。
できますが、実際実践するのは、超難しいです!
それをやってのけるのが素晴らしいです。

 

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伊勢真鯛のポワレ。
付け合せは空芯菜で、ソースはクリーム仕立て。
実は画面に見えない右側に泡泡があるのですが、アップルビネガー仕立てで、酸味があるのです。
最初はソースとともに、途中でアップルビネガー泡といただくと、舌が変わります。いや、そもそものポワレが美味しいのはもちろんですに。

 

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ここで供されたのが、アオサが練り込まれた自家製パン。
焼かれているのに白いルックスが不思議。
不思議なのはその味わいも。
間違いなく天然酵母。
アオサの香りを強く感じますがそれと同じくらいに、バルサミコ的な酸味のある香りが。
口に入れると、逆に香りを感じなくなるのが不思議でした。

 

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お口直しの『でんすけすいかのシャーベット』。
私たちが到着してから、マイナス20℃の冷凍庫で急速冷凍したそうな。
だからこその絶妙なシャリ感。
それを作り出す、たった1人のシェフ。

 

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そしてメインは、『夏野菜deココット焼き』。
この日はココットの代わりに伊賀焼の大きな土鍋を使用。
めっちゃめっちゃ香ばしく、良い香りがします。
しかしテーブルに運ばれてきても、何一つ正体がわかりません。
真ん中の丸い肉物体は何!?
香ばしく肉々しい脂の香りに、卒倒しそうです。

 

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切り分けられたのがこちら。
謎な物体。
でも、肉らしき部分を頬張ると、牛肉と脂のコラボレーションが素晴らしすぎるほど美味しい!
肉の部分はややレアで、肉汁が湧き出るのです!
どうにも調理法がわからず、ご店主に訊ねたところ。

松阪肉『ひまわり号』のカイノミを1cmの拍子木切りにし、鳥のムースをつなぎに団子状に。
ラップに巻いて、65℃のお湯で低温調理を2時間ほど。
仕上げにラップを取って焼き目を付けるのだそう。
なんて手が込んでいるのでしょう。
そして美味しすぎ!
肉が美味しいのは当たり前ながら、その調理法やつなぎは、思いもよりませんでした!
さらに付け合せには、万願寺唐辛子に鹿のミンチを詰めたもの、米ナス。
これまた別の味わい。
特に万願寺唐辛子with鹿ミンチは、クセ×クセで旨味倍増でした。

めちゃめちゃ大満足・・・うふふ。

 

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デザートも楽しませてくれます。
『トマトのムースとリンゴビネガージュレ』。
これは良いです!
下手に甘々としていないので、料理の後口を邪魔しません。
けれど、ちゃんとデザート。
甘党でない人でも楽しめるデザートを知っていますね。

 

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紅茶は『ムジカ』さんのを。
真っ当なダージリンの味がします・・・ミルクを入れると、個人的には美味しさ倍増です。

 

はー・・・本当に、最初から最後まで美味しかったです。

 

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おまけ。
この日の食材の産地。
シェフは明和町産ですに(・∀・)

ご馳走様でした(*^_^*)

 

restaurant Ryu
住所 多気郡明和町金剛坂776-21
TEL & FAX 0596-52-6440
営業時間 HP参照
定休日 不定休 HP参照